- 教員
- 北村 泰彦 教授
- スポーツ情報学
- 説得技術
- Android
- AI
情報技術をスポーツの分野に応用するスポーツ情報学は近年注目を浴びています.ネットワークアプリケーション研究室ではスポーツをより楽しく快適にする,さまざまな技術やシステムの開発を行っています.スマートフォンやスマートウォッチなどのモバイル端末が普及し,運動状態や運動量を簡単に測定することができるようになりました.その情報を用いて,ユーザの運動習慣を学習し,適切なタイミングで運動を促すことも可能です.AI技術を用いると,写真やビデオから人の動きを認識することができ,アスリートのフォームやパフォーマンスの分析を行うことも可能です.将来的には,アメリカンフットボール,サッカー,野球などのチームスポーツにおける戦略立案に,AI技術を役立てるようなことも可能になると期待されます.ネットワークアプリケーション研究室は,情報技術とスポーツの両方に興味のある方を歓迎します.
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本研究室の代表的な研究成果として,楽しく運動することを促す2つのシステムを紹介します.
スポーツジムなどに置かれているエアロバイクによる室内での自転車運動は退屈で,あまり楽しいものとはいえません.そこで,センサーを用いて自転車のペダル速度を測定し,スクリーン上のGoogleストリートビューと連動させることで,室内にいながら,まるで屋外を走っているかのような感覚を得られる「バーチャルサイクリングシステム」を開発しました.海外などの気軽に行けないところもバーチャルサイクリングで走り回ることが可能です.楽しくて夢中になるので,強い運動促進効果が見込めます.2台のバーチャルサイクリングシステムをインターネットで接続して互いに競争する,ネットワーク型システムも開発しました. - 「バーチャル神戸マラソン」は,Androidスマートフォンの運動促進アプリです.起動してランニングを始めると,GPSによって走行距離を測定し,それに応じてGoogle Map上のキャラクタが神戸マラソンのコース上を移動し,まるで神戸マラソンを走っているかのような気分を味わえます.またラップタイムなどの計時機能もあり,トレーニングの分析もできます.さらに,自分自身や友人と仮想的に競争できる機能も付加されてます.ランニング記録をサーバに保存しておくことで,友人と異なる時間にスタートしても,あたかも競争しているように表示することができるので,モチベーションが高まります.この研究は神戸マラソン事務局とも協力しており,アプリを公開して神戸マラソン参加者にも使ってもらいました.
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