(T5_1) 2 個の整数の最大公約数を求めて表示するプログラムを作成する (通常，最大公約数は greatest common "divisor" という）

• 以下のプログラムを入力し，整数 x と y の最大公約数を求める関数 int gcd( int x, int y ) を作成する． ただし，関数 gcd では， [リスト 5.19] の関数 int gcm( int x, int y ) と同じ計算を行うこととする．
• 関数 gcd では，ユークリッドの互除法で計算が行われている．以下の「表示例」が出力されるように，適切な箇所に printf 文を挿入することを通して，while 文で行われている処理・計算を理解し，レポートにて説明せよ．複数箇所で printf 文を挿入して構わない．

表示例： x = 560, y = 462 のとき

   560 ÷ 462  =  1 … 98
   462 ÷  98  =  4 … 70
    98 ÷  70  =  1 … 28
    70 ÷  28  =  2 … 14
    28 ÷  14  =  2

  gcd( 560, 462 ) = 14

表示例： x = 3355, y = 2379 のとき

  3355 ÷ 2379  =  1 … 976
  2379 ÷  976  =  2 … 427
   976 ÷  427  =  2 … 122
   427 ÷  122  =  3 …  61
   122 ÷   61  =  2

  gcd( 3355, 2379 ) = 61

#include <stdio.h>

int gcd( int, int );

int main( void ){

	int x, y;
	int g;

	printf("Enter an integer: ");
	scanf("%d", &x);

	printf("Enter another integer: ");
	scanf("%d", &y);





	printf("gcd( %d, %d ) = %d \n", x, y, g );

	return 0;
}

int gcd( int x, int y ){


}

(T5_2) main 関数以外の関数から，さらに別の関数を呼び出すことができる．以下のようなプログラムを作成せよ．

• 整数 x を引数とし，角度 x (度) を ラジアンに変換する関数 double deg2rad( int x ) を作成せよ．円周率として M_PI を用いること．
• 角度 x (度) に対して 4 cos³ x を戻り値とする関数 double f1( int x ) を作成せよ．
• 角度 x (度) に対して cos(3x) + 3 cos (x) を戻り値とする関数 double f2( int x ) を作成せよ．
• main 関数において，i = 0, 15, 30, ..., 150, 165, 180 を引数として関数 f1 と f2 を呼び出したときの戻り値を表示し，両者が一致することを確認せよ．for 文を用いること．

(T5_3) 以下のプログラムを作成せよ．平方根の計算には，標準ライブラリの数学関数 sqrt を用いるが，その使用はプログラム内で 1 箇所のみとする．

• 2個の整数 x，y を引数とし，原点と点 (x, y) との距離 (x²+y²)^1/2 を計算して戻り値とする関数 double norm( int x, int y ) を作成せよ．
• 4つの整数 x1, y1, x2, y2 を引数とし，点 ( x1, y1 ) と 点 ( x2, y2 ) の距離 ( (x1-x2)²+(y1-y2)² )^1/2 を返す関数 double distance( int x1, int y1, int x2, int y2 ) を作成せよ．
• キーボードから整数 x と y を受け取る． 点 ( x, y ) と 点 ( 3, 0 ) の距離，および 点 ( x, y ) と 点 ( 0, 4 ) の距離を表示せよ．さらに， 点 ( x, y ) により近いのはいずれであるかを判定して表示せよ．等距離の場合はいずれを表示してもよい．
  
  実行前に，自分で適当な値 x, y を選択し，それに対して期待される出力を（電卓か手計算で）少なくとも2セット以上求めてレポートに記すこと．その上で実行し，テストデータと一致する結果が得られることを確認せよ．

(T5_4) 下のプログラムについて, 次をレポートに記せ.

1. 「グローバル変数」「ローカル変数」とはどのようなものであるかを資料を参考にして説明せよ．
2. 以下のプログラムを入力，コンパイル，実行せよ．
   実行すると9行の出力「(????) x = ???, y = ???」が表示される． 結果をレポートにコピーし，各行について，xとyがどのような種類の変数であるかを，「...の」の箇所に以下のいずれかを選択して記入する形式で答えよ．
   • 「グローバル変数の」
   • 「mainのローカル変数の」
   • 「func_aのローカル変数の」
   • 「func_bのローカル変数の」
   • 「func_cのローカル変数の」
   • 「func_dのローカル変数の」

     (main) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (func) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (main) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (func) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (main) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (func) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (main) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (func) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
     (main) x = ???, y = ???  ...のx  ...のy
   

#include <stdio.h>

int x;

void func_a( void );
void func_b( void );
void func_c( int );
int func_d( int );

int main( void )
{
	int y;

	x = 10;
	y = 50;

	printf( "(main) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	func_a( );

	printf( "(main) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	func_b( );

	printf( "(main) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	func_c( y );

	printf( "(main) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	y = func_d( y );

	printf( "(main) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	return 0;
}

void func_a( void )
{
	int y;

	y = 100;
	x += 5;

	printf( "(func) x = %3d, y = %3d\n", x, y );
}

void func_b( void )
{
	int y;

	y = 100;
	y += 5;

	printf( "(func) x = %3d, y = %3d\n", x, y );
}

void func_c( int y )
{
	x += 10;
	y += 10;

	printf( "(func) x = %3d, y = %3d\n", x, y );
}

int func_d( int y )
{
	x += 20;
	y += 20;

	printf( "(func) x = %3d, y = %3d\n", x, y );

	return y;
}

※「グローバル変数」は便利な面もあるが，プログラミングのミスにより意図と異なる値の書き換えなどを犯してしまいがちで，使用には注意が必要である．特 に今回は「関数」の習得が目標であり，引数・戻り値の概念を理解することが重要であるため，宿題課題[E5]ではグローバル変数を用いずに解答して下さ い．